MacBookAirにTeXを入れなおした話。
2014/09/03
はじめに
ようやくテストが終わりました。今回のテストはほろにがさの中に大人の優しさを包み込んだビターチョコレートのような出来でしたね。
世間ではヴァレンタインデェェェイだったようですが今年2回目の雪が降る中大学に行って数学のノートを提出してきました。
大学がこんなかんじになってました。
さて。本題に行きましょう。
MacBook Airの使い始めにMacTeXを入れたんです。なぜか上手く動かなかったので奥村先生の『美文書作成入門』にくっついているCDからインストールして使っていました。
今回はTeXのバージョンアップもかねてイチから入れ直すことにしてみました。
方針
- まず全部消す
- GhostscriptとImagemagickはhomebrewで
- TeX本体はMacTeXをhomebrewで
- GUIツールは基本的に入れない
旧バージョンを削除
/usr/local/texlive以下のフォルダをtexmf-local以外削除しました。
texmf-localには自作のスタイルファイルやら後からダウンロードしてきたパッケージやらが入っています。
Homebrewの登場
Ghostscript & ImageMagick
Homebrewでさくっと入れましょう。
$ brew update
$ brew install ghostscript
$ brew install imagemagick
MacTeX
さて。本丸MacTeXです。
$ brew tap phinze/cask
$ brew install brew-cask
$ brew cask install mactex
$ export PATH=/usr/texbin:$PATH
$ sudo tlmgr update --self --all
brew cask install mactexの段階でリポジトリから.pkgファイルを取ってくるので時間がかかります。
2GBくらいダウンロードしてくると思います。
環境によっては1時間とかかかったりする思うので、カップラーメンを20個くらい作って待ちましょう。
インストール先は/usr/local/texlive/以下にMacTeX 2013なら2013というフォルダを作ってその中に行われます。
sudo tlmgr update --self --allではTeX Live Manager(略してtlmgr)をアップデートしています。
--selfでtlmgr本体を、--allでパッケージ全体をアップデートしています。
GUIツール
統合環境などは普段は使わないのでインストールからは外しました。
将来的にインストールするであろうものとしては、
- BibDesk(文献管理)
- TeX Live Utility(パッケージ管理, tlmgrのGUIツール)
なんかがありますが、とりあえずはこれもスルー。
各種設定
ヒラギノを使いたい
Macユーザーならヒラギノを使わないのは損です。損です。大事なことなので2回。
以下をコピってぺったんすればOK
sudo mkdir -p /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/
cd /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W3.otf" ./HiraMinPro-W3.otf
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W6.otf" ./HiraMinPro-W6.otf
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ丸ゴ Pro W4.otf" ./HiraMaruPro-W4.otf
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W3.otf" ./HiraKakuPro-W3.otf
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W6.otf" ./HiraKakuPro-W6.otf
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Std W8.otf" ./HiraKakuStd-W8.otf
sudo ln -fs "/System/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 ProN W3.otf" ./HiraMinProN-W3.otf
sudo ln -fs "/System/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 ProN W6.otf" ./HiraMinProN-W6.otf
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ丸ゴ ProN W4.otf" ./HiraMaruProN-W4.otf
sudo ln -fs "/System/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ ProN W3.otf" ./HiraKakuProN-W3.otf
sudo ln -fs "/System/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ ProN W6.otf" ./HiraKakuProN-W6.otf
sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ StdN W8.otf" ./HiraKakuStdN-W8.otf
sudo texconfig-sys rehash
ヒラギノのPDF埋め込みをする場合は以下
sudo updmap-sys --setoption kanjiEmbed hiragino
埋め込みをやめる場合は以下
sudo updmap-sys --setoption kanjiEmbed noEmbed
ここはTeX Wikiに載っていた方法だとうまくいかなかったので、
http://toggtc.hatenablog.com/entry/2012/02/20/230500を参考にしました。
texmf.cnf
texmf.cnfをいじってtexコンパイル時にextractbb等を自動でやってくれるようにします。
texmf.cnfの編集のためにsudoが必要になる場合があるみたいです。
$ sudo vim /usr/local/texlive/texmf-local/web2c/texmf.cnf
vimか何かのコンソールで使えるエディタでtexmf.cnfを開いたら、
以下の内容をコピってぺったんします。
shell_escape_commands = \
bibtex,bibtex8,bibtexu,upbibtex,biber,\
kpsewhich,\
makeindex,mendex,texindy,\
mpost,upmpost,\
repstopdf,epspdf,extractbb
保存したら
$ sudo mktexlsr
で完了。
もう普通に使えるはずです。
おわりに
奥村先生の美文書作成入門が第6版になってますね(もうだいぶ前かな)。
第5版を持ってるので別にいらんかなと思ってぱらぱら立ち読みしていたら読みやすくなってるだけじゃなくて内容もこまごまアップデートされてるんですね。すばらしい……
参考
執筆にあたっては以下のサイトを参考にしました。
- TeX Wiki
- 2012年、Mac(Lion)とTeXと日本語と、あとhomebrew
- OS X MavericksにTeX環境を構築した記録